【レビュー】One Control Mosquito Blender Trail with BJF Buffer

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エフェクターにドライ音を混ぜるだけでなく、ディレイやリバーブの残響を残してON/OFFすることもできるブレンダーです。
シンプルなループセレクターとしても使える、ミニサイズで使い勝手のいい製品です。
なお電池駆動は不可です。

旧モデルの悪かった点

意外と選択肢が少ないものの、あると便利な機材がいわゆるブレンダーです。

ブレンダーというのは、「ループ内に接続したエフェクターのウェット音と元々のドライ音を好みの割合で混ぜることができる」というものです。
昔からXOTICのX-Blenderが定番人気でしたが、細かい調整ができる反面、サイズが大きいうえに高価なのが難点でした。
手ごろな商品を探すにしてもBOSSのLS-2ぐらいしかなく、当然ミニサイズの商品など存在しなかったのです。

そんな中、2010年にOne Controlの第一弾製品として発売されたのが、このブレンダーの旧モデル「Mosquite Blender」でした。
私も実際に所有していましたが、当時かなり話題になったと記憶しています。

なお、モスキートの正しいスペルはMosquitoです。
また、当時発売されたものについて「なぜかインプット・アウトプットのジャックが奥に、センド・リターンのジャックが手前にあり、エフェクターボードに入れるには不便だ」と言われているのを見たことがあります。
(こっそり仕様が変えられたのか、何かの間違いだったのか不明ですが、私が所有していたものはちゃんと奥側がセンド・リターンになっていたと思います。)

それよりも、サウンド面での問題が大きかったのが旧モデルのダメなところでした。
「反時計回りに回しきるとドライ音のみ、時計回りに全開にするとウェット音のみ」という1ノブの仕様上、エフェクトのかかっていないドライ音とエフェクトのかかったウェット音をミックスする混ぜ具合によって、意図しない音量変化が発生することがあったのです。
「エフェクターをかけたときの音が引っ込まないようにブレンダーを導入したのに、狙ったブレンドのポイントで音量が下がって聞こえる」というのは、使い勝手がいいとは言えませんでした。

現行モデルの特徴

これに対し、現行のMosquito Blender Trail with BJF Bufferは、DRYとWETの2つのノブを備えています。
ドライ音とウェット音の音量をそれぞれ調整できるようになったわけです。
(しれっとスペルも直っている)

それぞれのノブは、時計回りに全開にした状態で元の音量と同じになります。
DRY全開でWETゼロなら、ブレンダーOFF時と同じ音量。
逆にDRYがゼロでWET全開なら、ボリュームコントロールのないループセレクターと同じように、単純にセンドリターン内のエフェクターを繋いでONにした時と同じ音量になります。

BOSSのLS-2のようにドライ・ウェットそれぞれの音量をブーストすることはできないのですが、両方のノブを上げていけば「エフェクターをONにした時の音」と「エフェクターOFFの状態の音」が足されることになるので、音量を大きくすることも一応可能です。
また、例えばエレハモのMicro Q-Tronなどのように、ONにすると不必要に音が大きくなってしまうエフェクターの音量を小さくするという用途にも使えます。

そして、この2ノブ仕様により、旧モデルの欠点だった「音量が狙い通りにできない」という欠点が解消されました。
「エフェクターをONにした時の音にドライ音を少し混ぜる」、あるいは逆に「エフェクターOFFの時の音にエフェクターの音を少し足す」というのが感覚的に調節可能になり、より細かくブレンド具合と音量が調節できるようになっています。
これにより、「デジタルのディレイやリバーブをキルドライ(残響音のみが鳴る)状態にしたうえでブレンダーと組み合わせ、エフェクトON時に原音の部分をAD/DA変換せずに出す」という手法も、音量低下を気にすることなく実現できます。

各スイッチの機能

このブレンダーには、ノブ以外に3つの小さなスイッチが備わっています。
PHASEスイッチは位相の切り替えで、ブレンドするエフェクターの位相によって音が引っ込んでしまうような場合に、このスイッチを切り替えることで不要な音質変化を防ぐ、というものです。
自分の手持ちのエフェクターでこのスイッチの恩恵をはっきりと受けられるものは無かったのですが、ものによっては効果があるようです。

また、TRAILスイッチをONにすることで、センドリターンに入れた空間系エフェクターの仕様に関係なく、BOSSのデジタルディレイやリバーブなどで見られる「エフェクターをOFFにしても残響がバサッと途切れず、自然な形で残響が残る」というのが可能になります。
「TRAILがONの状態であれば、このブレンダーをOFFにしても、RETURNから帰ってくる信号はそのまま出力される」という仕組みのようです。
ただ、この機能には欠点もあって、センドリターンにめちゃくちゃ歪むファズや発振するアナログディレイを入れていた場合、それらのエフェクターがONだとブレンダーをOFFにしても「ピーーーーー!」という発振音がずっと鳴りっぱなしになってしまうので、使い方には注意が必要です。

そして、側面のインプットジャック付近、分かりにくいところにBJF BufferのON/OFFスイッチがあります。

説明書によると、「インプット部にBJF Bufferをかけるかどうかの切り替え」とのこと。
このスイッチがONかOFFかに関係なく、ブレンダー回路には別途バッファーがかかっているようです。
私の環境だと、BJF BufferスイッチはONにしておいた方がノイズが少なかったですが、これは音質の変化を含めて好みで決めればよいでしょう。

ミニサイズでエフェクターボードに入れやすいですし、1台持っておくといろいろと便利に使えると思います。
私が愛用しているエフェクターの一部はこのブレンダーと相性が悪いようで、センドリターンに挟むとエフェクター単体使用の時には出なかったノイズが発生する(※この現象はBOSS LS-2では全く発生しなかった)のが残念ですが、「あと一歩惜しい」というような手持ちのエフェクターと組み合わせると、その隠れた実力を発揮させてくれるかもしれません。

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