クリップチューナーはエフェクターの範疇に入れないつもりだったんですが、あまりに良かったのでこのブログで紹介します。
今までにいくつかのクリップチューナーを使ってきましたが、ベース用に使うなら現時点ではこれ一択と断言できるほど最強です。
というのも、他と比べて性能があまりに段違いすぎるのです。
圧倒的な反応の良さ
TC Electronicのチューナーといえば、もはや定番となったペダルチューナー、PolyTuneシリーズが有名です。
弦1本ずつの一般的なチューニングだけでなく、(ギターのみ対応でベースでは使えないものの)弦をジャラーンと鳴らして全ての弦を一気にチューニングする「ポリフォニックチューニング」も可能なチューナーです。
そのPolyTuneには、クリップチューナー版のPolyTune Clipという製品もあります。
それに対し、ポリフォニックチューニング機能がないシンプルなクリップチューナーが、このUniTune Clipです。
ベースでKORGのクリップチューナーと比較している動画があったので、まずはこちらをご覧ください。
圧倒的に速いピッチ検出速度に加え、表示が安定していることが分かると思います。
「ベースにおすすめ」とされていた他社製品との比較
私が少し前に愛用していたクリップチューナーは、YAMAHAのYTC10というものです。
「ベースの開放弦でちゃんとチューニングできる、低音域の反応が良い数少ないクリップチューナー」として、SEIKOのSTX2というモデルがベーシストに人気があり、YAMAHA YTC10はそのSTX2と中身が同じだったのです。
しかし、UniTune Clipの性能はそれらのクリップチューナーを完全に突き放すレベルでした。
まず、上の動画でも分かるとおり、反応速度が別次元です。
私はペダルチューナーではSonic Researchをずっと愛用しており、そこでも書きましたが、チューナーで重要なのはピッチの検出精度と検出速度を両立していることだと考えています。
ピッチを検出するのが速ければ、「弦を弾いているのになかなか音名が表示されない」「ペグを回しているのにチューナーの表示がついてこない」というストレスから開放されます。
そのスピードと正確なピッチ検出性能を兼ね備えたチューナーがあってこそ、速く正確なチューニングが可能になります。
また、検出できる音域も広く、5弦ベースのLow Bぐらいなら開放弦の実音を検出してくれます。
このUniTune Clipは、LEDの表示を「針式のチューナーのように左右に動き、チューニングが合うと真ん中で止まるクロマチックモード」と「ピッチが低いと左に、高いと右に光が流れるストロボモード」で切り替えできます。
私は慣れているストロボモードで使っていますが、カタログスペック上はチューニング誤差±0.02セントという、下手なペダルチューナーより正確なチューニングが可能とのことです。
本体には3つのボタンがありますが、電源ボタン、基準周波数の変更を行うボタン(A=435~445Hz、一度押すと周波数変更モードに入り、基準周波数を上げるボタンとして機能)、クロマチック/ストロボのモード切替ボタン(周波数変更モードのときは周波数を下げるボタンとして機能)となっており、非常に分かりやすいです。
シンプルであるがゆえの使いやすさ
一番凄いと思ったのが、本体の向きを変えると自動的にディスプレイの表示の向きも変わることです。
こちらのオフィシャル動画、0:44~でその様子を見ることができます。
多くのクリップチューナーは、ヘッドにつけたときにどんな角度にも調整できるよう、クリップ部分と本体部分がボールヒンジでぐるぐる動かせるようになっていたりします。
UniTuneにはそういう機構はないので、角度調整できる範囲は狭いですが、この表示の自動切替によって本体の無駄な可動部分を減らすことに成功しており、結果的に頑丈なつくりになっています。
PolyTune Clipでも同じような使い方はできますが、このUniTune Clipのほうがだいぶ安いですし、どうせベースにはポリフォニックチューニング機能は使えないので、ベーシストの皆さんにはこちらのUniTune Clipの方を是非おすすめしておきます。
「〇〇こそ最強!他は全部ダメ!なんで〇〇使ってないの?w」みたいな煽りは大嫌いなんですが、これだけは本当に他社製品が比較対象にもならないぶっちぎりのレベルなので、TCに恨みでもない限りこれを買うべきです。