一つ前の型であるST-200から私が世界一信頼している、史上最強のチューナーです。
電源はDC9Vアダプター。
MXRサイズのST-300は9V電池が入りますが、小型版であるminiの方は電池は使えません。
2009年、謎のチューナーの衝撃
旧モデルであるSonic Research ST-200が発売されたのは2009年のことです。
チューニング誤差±0.02centというのは、当時としては異次元のチューニング精度でした。
まだ完全に「バンドマンの足元のチューナーといえばBOSSかKORG」という時代でしたが、ST-200は日本でもエフェクター愛好家を中心に話題となり、私も購入しました。
「ただ精度が高いだけ」というチューナーであれば、たいした話題にはならなかったでしょう。
私も最初は、「精度が高すぎるとなかなかチューニングがピタッと決められず、逆にチューニングに時間がかかるのでは?ライブで使うには向かないのでは?」と思っていました。
しかし、ST-200はチューニング精度だけでなく、弦を弾いた瞬間にチューナーが反応するという反応速度の速さも特徴でした。
しかも小さい音でも反応するので、音が鳴っている間、ずっとピッチを検出して表示してくれるため、チューニングがとにかく楽になります。
私も長いあいだBOSSやKORGの定番チューナーを使っていましたが、ST-200には過去のチューナーで感じた不満が一切なく、「チューニングがこんなに簡単に終わるなんて!」と驚いたことをよく覚えています。
それまでのチューナーとの圧倒的性能差
こちらが当時話題になった、チューナーの最高峰とされていたPetersonとの比較動画です。
特に衝撃だったのは1:06あたりから。
フレーズを弾いても瞬間的に音名を表示するうえ、最後のスライドまで徹底的に追従するのは圧巻でした。
さらに、チューニングできる音域の検出範囲も広いです。
当時の私のベースはLow Bのさらに下に低音弦を増やしており、最低音はLow F#だったのですが、そのF#開放弦の音程を実音で検出しました。
(※昔はLow BどころかEの検出さえ怪しいチューナーも多かった)
なお、このチューナーはいわゆるストロボチューナーで、チューニングが高いときは時計回りに、低いときは反時計回りに表示がクルクル回転します。
メーターの針のように左右に動く表示にはできませんので、若干慣れが必要かもしれませんが、慣れればこちらの方が判別しやすいです。
A4の基準周波数も440Hz固定ではなく、変更可能です。
また、(自分には縁のない機能ですが)オリジナルチューニングのプリセットができるほか、バズフェイトンチューニングにも対応しているようです。
現行モデルST-300とST-300 mini
ST-200の唯一の不満点は、トゥルーバイパス特有の、スイッチを踏んだときの「ボン」というポップノイズでした。
しかし、2016年に発売された新型機種のST-300とST-300 miniでは、上記の性能はそのままに、フットスイッチが「ガチャッ」というクリック感の強いものから「スッ」と踏める柔らかいものに変更されています。
トゥルーバイパスではあるようですが、ポップノイズには今のところ悩まされていません。
最近だとTC Electronicのチューナーも人気ですが、未だに自分にとってはこれが最強です。
なお、レギュラーサイズとミニサイズの違いとして、大きい方はチューニング時に音を出すかミュートするかを選択できるのに対し、miniの方はチューニングの際に音が出ない仕様です。
どちらを選ぶかは好みですが、とにかくおすすめのチューナーです。
【※後日追記】
代理店の取扱終了により国内楽器店では見かけなくなりましたが、アメリカ本国から個人で購入可能です。
今なお人気のようで在庫切れになっていることも多いですが、変に強気な価格の中古を買うぐらいなら新品を個人輸入するべきだと思います。
私が確認した時点での話なので要確認ですが、日本への送料は通常19.99ドル(2~4週間で到着)、速達便で39.99ドル(約6日で到着)とのことでした。