昔から「このギターは初心者向け」「これは初めての人にはおすすめしない」という言い方があります。
これは値段の話ではなく、また決して意地悪で言うわけでもなくて、実際に「最初のギターでそれ選ぶと上手くなる前に挫折しかねないなあ」という形状やパーツ構成があるわけです。
「とはいえ見た目も大事」という前提に立ったうえで、1本目のギターを買う際に知っておいてほしいことをまとめておきます。
セトカンのギターの買い方は大正解
最初に強調しておきますが、私の個人的な考えとしては、「初めの1本こそ見た目が気に入ったものを選ぶべき」というのが大原則です。
その観点で大正解といえるギターの買い方をしていたのが、セクシー女優のセトカンこと瀬戸環奈さんです。
彼女は小学生の頃に一時期ギターを習っていたらしく、かつ極めて予算が潤沢(周辺機器・小物類含め42万円現金一括払い)なので、一般的な「初心者の買い物」とは様相が異なります。
ただ、そのへんのYouTuber等と比べても非常に参考になる買い方をしていると感じたので、事例としてかなり適切だと思います。
先にポイントをまとめておくと、「楽器店で現物を見て、見た目が気に入ったものを候補に選び、店員さんからおすすめについて教えてもらったうえで、見た目重視で全然初心者向けじゃないギターを買う」という流れが物凄く良いのです。
以下、瀬戸環奈さんのギター購入行動について、初心者の買い物において参考になるポイントを解説します。
楽器屋で現物を見る
最近はAmazon等のネット通販で安価な楽器が販売されており、そういったものを見てから楽器店に行くと「高い!」と感じてしまうことは避けられません。
楽器店には安物から高級品まで並んでいるので、その中で「安いギター」と呼べる価格帯のものは数本しかなかったりします。
さらに、その店頭の安物でさえ、ネットで見かける安い楽器と比べると高価です。
しかし、ネット通販の激安ギターは素性が怪しいものが多く、パーツ交換や木工改造をしないと使い物にならないケースすらあります。
そもそも初心者だと、それが「お買い得な製品」なのか「無名メーカーの怪しい製品」なのか、はたまた「有名メーカーを装った偽物」なのかさえ判別できません。
知識なしで初めての専門店に入るのは緊張するものですし、必要性の低いものまで勧められるデメリットもある(なので経験者と同行できれば望ましい)のですが、変なものを掴まないためには、初心者ほど楽器屋で買い物をすべきといえます。
瀬戸環奈さんがギターを買ったのは、日本のギターメーカー「ESP」が運営するBIG BOSSという楽器店のお茶の水店です。
東京の御茶ノ水駅南側の一帯は楽器店が多く並ぶ激戦区なので、お店選びには悩むでしょうが、「見た目が好きなギター」という観点で見比べるなら気に入るものが見つかる可能性は高いでしょう。
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変形ギターを選ぶ
「どんな見た目のギターがいいか」は本当に個人の好みで、良し悪しではありません。
昔ながらのスタンダードな形状のギターが好きな人、憧れのアーティストと同じようなギターがいい人、奇抜な見た目のギターに惹かれる人、全員が正解です。
とはいえ、やはり「初心者向けとして評価が高いギター」にはそうなるだけの理由があります。
今だとYAMAHAのPacificaが代表格でしょうか。
こういう定番の形のギターは、座って弾くときもストラップで肩から下げて弾くときもバランスが良く、尖っている部分がないので危険性が低い(※これには「バンドメンバーにぶつかったら危ない」とか「不用意に他の機材にぶつけて破損する可能性がある」といった要素を含みます)というのが明確なメリットです。
そして、こういった標準的なギターから離れるほど、想定外のデメリットが色々と出てきます。
ケースを買い替えるときなんかに、専用ケースにしか入らないとなれば面倒です。
変形ギターの代表格として挙げられる「FLYING V」ともなれば、普通に座って弾くのも一苦労です。
しかし、それでもやはり見た目は重要です。
「初心者にはこっちの方がいいですよ」というアドバイスに従い、見た目を後回しにしてギターを選んだ結果、弾きやすいギターで上達に繋がったという話はもちろんあります。
それはそれで正しいです。
ですが、「やっぱりアレのほうがかっこよかったな…」とテンションが上がらず練習に身が入らないというケースもたくさん見てきました。
予算の範囲で楽器店の在庫を選ぶうえで、見た目優先でギターを決めるのは何も悪いことではありません。
エレキギターやベースは、メーカーのラインナップ入れ替えで数年単位でモデルそのものが生産終了になったり、そうでなくてもカラーリングが変わったりします。
後になって「同じ形のギター」は買えても「色も形も同じギター」は既に買えなくなっているケースがあるので、そういう意味でも「一目見て気に入った楽器」をその時に選ぶことは大事だと思います。
ギターの「初心者向けではない」要素とは?
瀬戸環奈さんが選んだE-Ⅱのギター「FRX」は、変形ギターではありつつ、ギターの標準的な外周形状からそこまで逸脱するものではありません。
見た目以外の部分で、このギターの初心者向けではないポイントは大きく2つあります。
①フロイドローズ
ギターの弦を固定する「ブリッジ」には、音程を変化させる「トレモロアーム」という棒が付いているものと付いていないものがあります。
このトレモロアームには、原則として内部のバネ張力の調整が必要であり、付いていない方がよりシンプル(=初心者向け)です。
一方、FRXのブリッジは「Froyd Rose(フロイドローズ)」といって、トレモロアーム付きブリッジの中でもさらに複雑な構造の「ダブルロック式トレモロ」という種類の物です。
動画内で店員さんも言っている通り、弦交換がかなり面倒なうえ、チューニングを合わせるのが大変なため、弦の音程を正しくするだけでも一苦労です。
まあ見た目が超気に入ってるなら許容できるでしょう。
②アクティブピックアップ
ピックアップというのは、弦の振動を拾うマイクのようなものです。
多くのエレキギターは、本体には電源を必要としません。
電気で動くのは、音を出す「アンプ」や、音を変える「エフェクター」の方です。
しかし、FRXに搭載されている「EMG」のピックアップは、アクティブといってギター内部に電源を必要とする仕組みのため、ギター本体に電池が内蔵されています。
この電池は最近あまり見ない006Pという9ボルトの電池で、この電池が切れると全く音が出なくなります。

ELECTRO-HARMONIX ( エレクトロハーモニックス ) / EHX 9V Battery
ギターにシールドケーブルを繋ぎっぱなしにしているだけで電池を消耗するので、いざ弾こうと思った時にアンプから音が出せなかったり、ライブで演奏する前に電池交換について気にしないといけないという面倒があります。
まあ、これも重要なのは好きな音が出るかどうかですし、やはり見た目が超気に入ってるなら許容できるでしょう。
逆に言えば、見た目が気に入ったギターで「トレモロアームの有無」「電池内蔵かどうか」といった仕様違いが選べるのであれば、よりシンプルな方が初心者向けといえます。
セトカンと同じ見た目の安いギターはある?
さて、瀬戸環奈さんのFRXを見て「こんなギターが欲しいけど高いな」と思った人がいるかもしれません。
最初の方で説明した通り、瀬戸環奈さんがギターを買ったお店はギターメーカー「ESP」の系列です。
ESPには、最上位ブランドの「ESP」から、今回の「E-Ⅱ」、もう少し安い「EDWARDS」、初心者向けの「Grass Roots」、さらに安い「Kaalena」(※直営店のみ取扱い)といった幅広い価格帯の楽器があります。
ただ、同じ形のギターはESPとE-Ⅱにしかなく、同形状の安いギターというのはありません。
また、FRXは、昔からESPにある「Forest」というモデル(厳密には元々ギターではなくベース)の派生形で、かつてはEDWARDSやGrass RootsにもForestがあったのですが、若いプレイヤーからの人気が低下してしまったのか、本記事作成時点では新品は製造されていないのです。

この特徴的なデザインはESPならではのものなので、「他のメーカーの似たようなギター」というのも基本的に存在しません。
ということで残念ながら「安くて同じ形のギターはない」ということになってしまうのですが、Forestはメタルやヴィジュアル系を中心に長年人気があったモデルなので、Forestの中古であれば安いものも目にします。
→EDWARDSのForest(中古)
→Grass RoootsのForest(中古)
気になる人は定期的に中古が出ていないかチェックしてみることをおすすめします。
