【レビュー】ZCAT Pedals Q-MOD

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ラトビア共和国のZCAT Pedalsによる、リバーブとモジュレーション(コーラス、フランジャー、フェイザー、トレモロから1つ選択)の複合エフェクターです。
利便性重視と思わせて、「この機種ならではの個性」も兼ね備えた一台です。
電源はDC9Vアダプター、電池駆動不可。

音色とコントロール

私はフレットレスベースにコーラスとリバーブをかけた音が大好きなのですが、このQ-MODなら1台でリバーブとモジュレーションをまかなうことができます。
ベースでの動画が見当たらないのでギターでの演奏ですが、こちらがオフィシャルの動画です。
(動画タイトルにNew Versionとありますが、私が過去に買って一度手放した旧バージョンは筐体が黄色でした)

コントロールは、モジュレーションの揺れの深さを調整するDEPTH、モジュレーションの揺れのスピードを調整するSPEED、リバーブの残響を調整するREVERBと、4種類のモジュレーション(CHORUS・FLANGER・PHASER・TREMOLO)を切り替えるセレクターです。

サウンドの特徴

私の場合、モジュレーションは主にコーラス目当てで購入したのですが、このコーラスがなかなか優秀で、過剰な音揺れ感がないすっきりした音質と、深いコーラス効果を両立しています。
アナログコーラスのウォームな音とは異なり、デジタルコーラス的なキラキラした音ですが、その手の音が嫌いでない方にはかなりおすすめです。
フランジャー、フェイザー、トレモロはあまり使っていませんが、いずれも分かりやすくしっかり効いてくれます。

また、リバーブに関してはコントロールが1つしかないのですが、これも自分好みの質感です。
軽めのリバーブではなく、いわゆるホールリバーブ系の残響音なのですが、他社製品と比べると圧倒的に響きが濃密です。
安いリバーブを深くかけたときの大袈裟な残響とも、Strymon等の高級機種の透明感がある残響とも違う、独特な音です。

機能面の特徴

フットスイッチは1つだけなので、基本的にはエフェクト全体のオンオフしかできないのですが、DEPTHをゼロにすれば単純にリバーブとして使えますし、REVERBをゼロにすればモジュレーションのみでも使えます。

そして、フットスイッチを押しながらアダプターを挿すと、「1.バッファードバイパス」「2.リバーブが常にON」「3.トゥルーバイパス」という3つのモードを順番に切り替えられるという機能もあります。
2.のモードにしておけば、常にリバーブがONという制約はありますが、モジュレーションのON/OFFのみをフットスイッチで切り替えることもできるわけです。

決して器用なエフェクターではなく、バッファードバイパスのモードでも、いわゆるトレイル機能(エフェクターをOFFにしてもそのまま残響が残るやつ)はありません。
また、キルドライにもなりません。
ですが、ZCATのリバーブには他のメーカーには出せない独特の空気感があります。

シンプルで扱いやすいのに良い意味で癖がある、他では再現できない音色のエフェクターです。
流通がそれほど多くないようなので、見かけたらぜひ試してみてください。

【追記】新製品「Q-Mod2」について

横向きの筐体を採用し、リバーブとモジュレーションそれぞれのON/OFFが可能な2つのフットスイッチを備えたQ-Mod 2も発売されました。
代理店サイトの説明によると、こちらはトゥルーバイパス・バッファードバイパスのいずれのモードでも残響音を途切れさせずにON/OFFできるようです。

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