今回は、ギター用のパーツというか便利グッズの紹介です。
特定の弦のチューニングを瞬時に切り替えることができるPitch-Keyというものがあります。
これを使えば、いわゆる「Dチューナー」みたいなことが、楽器本体への改造なしで可能になります。
無改造で瞬時にチューニングが変えられる
「Dチューナー」というと、Hipshotの「Xtender」や、Floyd Roseに取り付けるパーツとしてEVHの「D-TUNA」
があります。
ただ、これらは楽器本体への不可逆な改造が必要になる場合もあり、あまり手軽な代物とはいえません。
一方、Pitch-Keyは楽器本体への改造を必要としません。
ヘッドの部分で弦に装着することで、ワンタッチでチューニング変更ができるようになります。
これは、つまみを回すことで弦を引っ掛けたシリンダー部分が弦をグイッと引き上げ、音程が上がるという仕組みです。
なので、チューニングを「レギュラーの状態から下げる」というよりも、「あらかじめ下げておいた弦のチューニングを上げる」もの、と言う方がより正確でしょうか。
（この写真は本記事作成時に所有していた7弦ギターで、6弦に装着しています。）
こちらのオフィシャル動画の0:34～を見ていただくと、その仕組みが分かりやすいと思います。
調整の注意点
これを例えばギターの6弦に装着し、弦がまっすぐな状態でDに、弦を引っ張り上げた状態でEになるよう調整しておけば、ワンタッチでレギュラーチューニングとドロップDチューニングを行き来できます。
思った以上にきっちりチューニングが合うのもポイントが高いです。
音程の変化範囲は付属の六角レンチで調整可能で、半音下げはもちろん、最大で二音下げまでいけました。
ただし、あまり極端なセッティングにするとノブを回すときに力が必要（弦を引っ張るPitch-Key本体に悪影響がありそうなレベル）なので、やはり半音～一音ぐらいの変化にとどめるのがいいのでしょう。
太い弦には使えない
というわけで非常に便利なのですが、注意が必要な点としてあまり太いゲージの弦には装着できないというのがあります。
公式にギターのE弦.054が限界とされており、実際に試してみた範囲でも7弦（.059）でギリギリという感じです。
なので、極太弦を張ってゴリゴリのダウンチューニングにしているようなギタリストが使うには向きません。
また、弦を緩めてからでないと着脱が難しいです。
想像よりもヘッド部分からぴょこっと出っ張るので、つけっぱなしでギターをソフトケースに入れて持ち歩くのはオススメできません。
とはいえ、一部の曲だけをドロップチューニングで演奏する必要がある場合に「わざわざ別のギターを用意するのは面倒だけど、パーツ交換までして改造するのはちょっと…」という人には間違いなく便利なものです。
改造不要のDチューナーとして、非常によくできていると感じました。
