ギター用のマルチエフェクターです。
もちろんベースで使うために買いました。
当然ながら完全にギター用の製品ではあったのですが、面白い発見もありました。
マルチエフェクターが難しい!
私は時代遅れのアナログ人間で、ボタンやノブが少ない最近のマルチエフェクターを使いこなせません。
複数のエフェクターを直列に繋いだかのような操作感のマルチが好みで、一時期はBOSSのME-50Bを愛用していました。
しかし、ME-50Bはかなり古い機種であるため、色々と不満点もありました。
そこで、「最新のギター用マルチならベースでも使えるのでは?」と考えた私は、ベースに使えなさそうならギターに使えばいいやというノリでME-80を購入したのです。
ギター用マルチはベースに使える?
ベースで使っている動画はさすがに見つからなかったので、ギターのデモ動画をご覧ください。
良さそうでしょ。ギターだと本当に良いんですよ。
ただ、結論から言うと「ベースに使えなくはないものの、残念ながら自分の用途にはあまり合わない」という感じでした。
私が必要としているエフェクトが、やはり全体的にベースの低音域への効きが悪かったのです。
具体的には、まずT.WAH、エンヴェロープフィルターですね。
これが完全にギター用の効き方で、ベースに使うと高音域で「ヒャウ、ヒャウ」というばかり。
低音域までフィルターがかかるように設定することは不可能でした。
コーラスもかなり上の帯域にしか効かず、ベースだと深くかけてもうっすらしか効果がありません。
これに関しては、コーラスの2台同時がけという技(MODセクションのコーラスと、EQ/FX2セクションのコーラスを同時にかける)により、ベースでも使える音色になります。
しかし、それだと「アナログ的な簡単操作で使う」という当初の目的は達成できず、これもダメでした。
そして、PEDAL FXのピッチシフト機能は、ベースの低音域でもある程度は使えるものの、ワーミーの検出範囲・検出速度には遠く及ばず、満足できるレベルではありませんでした。
ただ、「自分はあまり使わないけどこれは意外といいぞ」という発見もありました。
OD/DSセクションのFUZZはBig Muffのモデリングで、意外と出来がよかったですし、PREAMPセクションのSTACKやMETALはでは歪みエフェクターでは出せない太いディストーションが得られ、ベースに使っても面白いです。
また、前年の2013年に発売されたばかりだったMO-2 Multi OvertoneやTE-2 Tera Echoのエフェクトが入っている、というのも嬉しいポイントでした(音色がちょっと違いましたが)。
MEならではの優位性
というわけで、ベース用MEの新機種もお願いしますよBOSSさんという気持ちにはなるものの、用途さえ合えばベーシストが使うのもアリという印象でした。
「ライブで小さいディスプレイと格闘せずに間違いなく使える多機能マルチエフェクター」というと、やはりBOSSのMEシリーズが強いな、と改めて実感しました。