私は今回、1人バンドのバンド名を決めたとほぼ同時にこの「philosodomy.com」という独自ドメイン(URL)を取得しました。
通常のバンド形態にせよ個人でやるにせよ、そんなことをわざわざ最初にやるバンドマンは国内ではさほど多くないのではないかと思います。
こういう小手先の話を嫌がる人が一定数いることも知っていますが、ジャンルを問わずインターネットと音楽活動が切り離せない時代なので、私自身がお金をかけてまでドメイン取得・ウェブサイト開設をした経緯が少しでも誰かの参考になればと思います。
Google検索の問題による方針転換
まず、私がこの6年ほど別の収益化ブログを運用してきた経験を踏まえて、現在のGoogle検索の問題点について書いておきます。
興味がない方はこの項目は読み飛ばしていただいても構いませんが、音楽活動以外でも役に立つ内容があるかもしれませんので、よければお付き合いください。
私はこれまでに、FC2やlivedoor、Ameba、noteなど、いくつかのブログサービスを利用した経験があります。
直近ではそれらの既存ブログを使わず、自身で有料のレンタルサーバーを契約し、WordPressで2つのブログ(「ベースエフェクター研究室」および「波の下にも都はあるんだよな…」)を書いていました。
この2つのブログをスタートしたのが2018年のことで、アドセンス広告やアフィリエイトの仕組みによる収益化もしていました。
しかし、いずれのブログもここ最近は更新頻度が低下していました。
単純に時間が取れないことも理由の一つですが、モチベーション低下の最大の理由はGoogle検索の改悪がいつまでたっても続いていることです。
Google検索の結果表示の仕組みは定期的に変わりますが、Googleによるこのアルゴリズムの見直しを「コアアップデート」といいます。
これは良い面も悪い面もあるのですが、ここ最近のGoogleはかなり酷いです。
「E-E-A-T(専門性・権威性・信頼性・経験)の重視」などと言われていますが、個人サイトが企業サイトに勝てなくなっただけならまだしも、音楽機材などで検索したときにメルカリやヤフオクを丸コピペした詐欺サイトの方が検索上位に表示されているのを目にすることも多いです。
こうした個人サイトの順位低下は、当然私のブログにも直撃。
多くの記事が検索結果の圏外に飛ばされた結果、その収益は、酷い時でピーク時の2割以下にまで落ち込みました。
それ以上に、検索して調べている人に記事が届かないというのは辛いです。
ただ、この2つのブログは、元々私が失業していた時に「少しでも生活の足しにならないか」と始めたものでした。
現在は定職に就いているので、ブログからの収益が必須というわけでもありません。
以前なら「せっかく上位表示されるようになったのに勿体ないなあ」とブログ引っ越しを躊躇したでしょうが、もはやフィッシングサイトにすら負ける状況となったので、ブログの運営にかかる費用を削減するべく、2つのブログを一本化することにしました。
ここでポイントになったのが、元々私はブログ運営に無駄な費用をかけ過ぎていたという点です。
個人レベルでウェブサイトを管理するうえでは、収益化をするにせよしないにせよ、固定費を抑えることが重要です。
以下ではその観点から、このサイトの開設に際して選定したレンタルサーバー等について記録していきます。
エックスサーバーからロリポップへ
まずはレンタルサーバーですが、私は旧ブログの運営ではエックスサーバーを契約していました。
評判が良かったですし、実際使っていて何の不満もありませんでした。
が、先に書いた通り、もはや個人ウェブサイトで得られる収益は大幅に落ち込んでいます。
その状況において、エックスサーバーの「一番下のスタンダードプランを36ヶ月契約で安くしても月額990円」というのは、個人レベルだと無駄に高いのです。
そこで今回選定したのが、よく比較対象として挙げられるロリポップ!レンタルサーバーです。
ロリポップは以前は評判が良くなかったのですが、現在はかなり改善しているとされており、かつ提供されているプランの幅がエックスサーバーより広い(=安く運用できる)のが特徴です。
36ヶ月契約にすれば、一番安いエコノミープランが月額99円、上から2番目のハイスピードプランでも月額550円ですから、長期的に見ればランニングコストをかなり抑えることができます。
私は数年前、とある芸能関係のウェブサイトの管理を手伝っていたことがあります。
高解像度の重い画像を大量に使用していたこともあり、そこでは実際「ロリポップじゃ読み込みが遅くてダメだ、エックスサーバーに乗り換えたら快適になった」ということもありました。
しかし、個人サイトのレベルであれば、ほとんどのケースでエックスサーバーはオーバースペックでしょう。
対するロリポップの利用料金は、個人サイト運営において非常にバランスがいいと思います。
なぜ今までエックスサーバーを解約できなかったのか
私は収益低下以前にも「エックスサーバー割高だなあ」と思っていましたが、これまで解約せずにいました。
その理由は、前述の「せっかく検索結果の上位に来たのにもったいない」というものだけではありません。
発達障害ブログ「波の下にも都はあるんだよな…」で、エックスサーバーと契約した特典の永年無料の独自ドメインを使っていたためです。
この独自ドメインを生かしつつロリポップに乗り換える方法というのが、当時調べてもよく分からず、面倒ならいいやと諦めていたのです。
なお、今調べてみたところ、以前は無かったと思うのですが、公式の「よくある質問」に該当する回答が掲載されていました。
手数料を支払うことで、エックスサーバーから特典無料ドメインだけを解約して切り離し、別のドメイン管理サービスに乗り換えることが可能なようです。
でもまあ、今回は発達障害ブログも潰すことにしたので、やはりシンプルにエックスサーバーそのものを解約することにしました。
レンタルサーバーと別に有料でドメイン契約をする必要はない
私がもうひとつ無駄に出費していたのが、ドメイン取得サービスを使って有料で取得した独自ドメインの維持です。
エフェクターレビューブログ「ベースエフェクター研究室」では、「.info」のドメインを使っていました。
この「.info」などのあまりメジャーでないドメイン、1年目の取得費用は安いのですが、2年目以降の更新費用は「.com」と同じか、下手すれば「.com」より高かったりします。
初期費用に気を取られて「.info」にしてしまったのは失敗でした。
他方、今回契約したロリポップでも、ハイスピードプラン以上であれば無料で独自ドメインが使えます。
つまり、サーバーの乗り換えとブログの一本化を同時に実施したことで、今まで「割高なサーバー費用+ドメイン費用」がかかっていたのを「割安なサーバー費用」だけで運用できるようになったわけです。
独自ドメイン、Googleアカウント、SNSアカウントの優先度
結論、私の場合は
・元々別のブログを運営していたが、より安いレンタルサーバーに乗り換えたかった
・新たな独自ドメインを無料で取得したうえで、そこに既存の2つのブログを集約したかった
・自身の1人バンドを動かし始めたタイミングだったことにより、ちょうどバンド名でのドメインを取得する動機があった
という特殊な事情があり、今回バンド名の.comドメインを取得した、という話になります。
通常、アマチュアバンドを始めた時に何かウェブサービスのアカウントを取得するとしたら、Googleアカウントとメインで使うSNSのアカウントぐらいでしょう。
これらはいずれも無料ですし、GoogleアカウントはYouTubeとも紐づくので、他に取られる前に完全一致で取得できることが望ましいです(私はXアカウントの方は完全一致が先に存在したため、@philosodomy_jpnになっています)。
優先順位としては、独自ドメインよりもこれらの方が上と言えるでしょう。
ただ、私のようなケースに限らず、少しでも何かに使う予定があるのであれば「誰かに取られる前に.comや.jpの独自ドメインを押さえておく」というのはアリだと思います。
かつ、今時「WordPressを趣味で触っている」というのは、仕事探しで少なからずプラスに働くこともありえます(実体験)。
仮に今回の私と同じやり方をするとして、「公式ウェブサイトだと確実に分かるURLが年額6,600円で確保できる」というのを高いと見るか安いと見るか。
そこに広告を貼る等により収益化・黒字化するという選択肢をどう見るか。
そのあたりの判断はお任せします。