「大人の発達障害」診断から半年、精神障害者手帳の申請へ

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私が発達障害の検査でASD(自閉症スペクトラム)との診断を受けたのが、2019年の4月のこと。
その後、「実際に障害者手帳(精神障害者保健福祉手帳)の取得手続きをするかどうか」についてはずっと考えてきました。
そして今回私は、手帳を取得するための手続きをする決心をし、以前検査を受けた病院を予約して診断書を書いてもらいに行ってきました。

手帳取得を決断するまでの思い

4月に検査を受けて診断がついた際、「6ヶ月経った時点で手帳取得の意思がおありでしたらまた予約の電話をしてください」と言われていました。

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私はこれを忘れないよう、カレンダーアプリに「手帳を申請するなら病院を予約する」と登録していました。
それまでの間、考えることは色々ありましたが、一番のウェイトを占めていたのはやはり「今後どうやってお金を稼いでいくか」という点でした。

私は5年かかったものの一応大学を卒業し、健常者の一般就労正社員としての社会人経験も10年程度あります。
しかしその実態は、大学卒業後は働く先々で精神面での不調に苦しめられ、逃げるように転職を繰り返した末に3社目の会社を退職。
療養期間を経て、現在は在宅の短時間仕事を掛け持ちしてどうにか少ないお金を稼いでいます。

このままの仕事が続けられるならそれはそれでありかもしれませんが、なんせ今現在はアルバイトと派遣社員の掛け持ちです。
いつでも首を切られるような不安定な雇用形態で働き続けるわけにはいかない一方、フリーランスで稼げるようなスキルもない私にとって、どうにかして正社員もしくはそれに近い形態で、フルタイムで働けるようになるのは急務です。

正直、私の日常生活における困り事は、そこまで大きなものとは言えないのだろうと思います。
しかし、例えば「冷蔵庫の中身の賞味期限管理ができない」「天気予報を見ずに洗濯をしてしまう」「予定管理が一人でできない」「人と目が合うと話す内容を忘れる」といったような小さな苦手が山のようにあり、それらが折り重なることで、仕事においても新入社員レベルの凡ミスを繰り返してきました。

そして現状はというと、30代中盤という年齢、そして履歴書の空白期間もあり、職探しはほとんどが門前払い。
健常者としてどこかの会社に潜り込むことが仮にできたとしても、「十年選手の大卒正社員に要求されるレベルの仕事をこなす」というのはどう考えても不可能です。

折しも年齢に加え、長男が来年で小学校に上がるというタイミング。
私は今のタイミングがフルタイムの仕事にありつく最後のチャンスだと考えました。
そして、自分が何らかのフルタイムの仕事に就くには障害者雇用を目指すしか道が無いと痛感し、今回手帳取得の手続きを取ることに決めたのです。

病院でやったこと

病院に行った当日は、医師の先生の診察に加え、相談員さんとの面談もありました。
私のケースは就労移行支援にはあまり馴染まないだろうと言われ、県内にあるキャリアサポート施設なども紹介してくれました。
話だけでも聞きに行ってみては、とのことでした。

精神障害者保健福祉手帳を市役所に申請するための書類一式と、合わせて自立支援医療についての申請書類も用意してくれました。
ありがたいことに、「低画質でよければ手帳に添付する分の写真も撮りましょうか」と、デジカメで顔写真も撮ってもらえました。
ただ、これは全く想定していなかったため、「伸びかけ坊主にヒゲ面、服は黒のパーカー」という不審者丸出しの写真になってしまいました。

一般的にどうなのか分かりませんが、こちらの病院では、各書申請類を自治体に提出するところまでやってくれるとのことでした。
というわけで、申請が通れば早くて年内、あるいは年明けぐらいに手帳が発行される見込みです。

本当に自分が手帳を取得していいのだろうか?

正直、自分が障害者手帳を申請することには今なお葛藤があります。

発達障害当事者の間でも「その程度の症状なら手帳は不要では?」というような論争が発生するのを見かけます。
私自身、診断がつく前にはテレビで見た発達障害の方に対し「こんな難しい仕事ができて俺よりも社会に適応してて、ほんとに障害者?俺と代われよ」などと思っていたことを否定できません。

しかし、現実問題として「自分にできる仕事を見つける」ことは必要ですし、もし自分に合う職場であれば、働いてお金を稼ぐのは自己肯定感を高めることにもつながるのではないかと思います。
手帳が取得できるかはまだわかりませんが、今から少しづつ仕事探しの情報収集も始めたいと思います。

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