【レビュー】VALETON DAPPER BASS

当サイトは広告収益によって運営しており、ページ内のリンクにアフィリエイト広告を含みます。
スポンサーリンク

中国のメーカー、VALETONのマルチエフェクターです。
マルチといってもコンパクトエフェクターを5個直列に繋いだのと同じ、お手軽なエフェクターです。
電源はDC9Vアダプター(※専用アダプター付属)、電池駆動不可。

文字通りのアナログマルチエフェクター

私はBOSSのMEシリーズのような「アナログな操作感のマルチエフェクター」が好きなのですが、MEシリーズが「アナログ的なコントロール構成のデジタルマルチエフェクター」であるのに対し、このDAPPER BASSは完全にアナログのマルチエフェクターです。

このような複数のエフェクターが内部で直列に繋がれたタイプのマルチエフェクター、1980年代ごろには結構あったようです。
現代におけるアナログマルチエフェクター復活の先駆けは、2012年にElectro Harmonixが発売したTone Tattooあたりかと思います。
しかし、それを実用的な形に収めたのは、2014年に登場したTECH21のFLY RIGシリーズでしょう。

2016年にはベース用のBASS FLY RIGも発売され、その後バージョンアップされたV2となっています。
中身が本家サンズアンプというだけあって結構評判も良いのですが、これがかなり高価なんですよね。

そして今回紹介するDAPPAR BASSです。
これは正直、どう見てもBASS FLY RIGをパクった意識したものだと思います。

機能の概要

フットスイッチは5つあり、各エフェクターセクションごとにON/OFFする仕組みです。
ノブはよくあるミニサイズエフェクターに使われているのと同じ大きさなので、小さいし視認性もよくないのですが、周囲に半透明のシリコンカバーのようなものが巻いてあるため、回すときのストレスはあまり感じません。

ノブの下にはLEDが仕込まれており、エフェクトONの状態で各エフェクトごとに違う色で光ります。
まあそれもFLY RIGと同じなんですが。

各エフェクトについて

エフェクトは右から順に、BOOST COMP、DIRTY Q、BASS AMP、OCTAVE、CHORUSとなっています。

BOOST COMP

BOOST COMPは、GAINとCOMPの2ノブを備えたコンプレッサー。
コンプレッサーとしての調整は実質1ノブなので、細かい調整はできないですし、COMPを上げていくとパツパツになりすぎる「いかにもエフェクター」な音です。
とはいえ意外と低音痩せはなく、ごく軽くかける分には案外悪くありません。

パッと見た感じ、コンプレッションによって下がった音量をGAINで底上げすることが想定されているように思えます。
ただ、COMP・GAINともゼロまで絞った状態で既にエフェクトOFF時よりも音量が上がっているため、GAINを上げることはあまりなさそうです。
レビュー動画などでも、このセクションがONでCOMPもGAINもゼロにしているのを見かけますし、正直そうするしかないと思います。

このBOOST COMPのフットスイッチ長押しでチューナーが起動します。
チューナー使用時は音が出ない仕様になっています。
マルチの宿命でチューナー用のLEDが3つしかないため、視認性はいまいちですが、反応はなかなか良いです。

DIRTY Q

DIRTY Qは、SENSでフィルターの感度を、VOLで音量を調整するエンヴェロープフィルターです。
FUZZスイッチで歪みのON/OFFを切り替え可能です。

これはどう見ても、元ネタはエレハモのBASSBALLSでしょう。
ボリュームノブがあることで適切な音量に設定しやすいという点は、本家の欠点をカバーしていると言えます。

BASS AMP

BASS AMPは、3バンドのイコライザーと、VOL、GAINを備えたプリアンプ。
GAINを上げるとディストーション的に激しく歪みます。
サンズアンプ系のギャンギャンした派手な音にもできますが、MIDDLEコントロール次第でナチュラル寄りの太い音色も作りやすいです。

歪みを抑えて基本の音作りとして常時ONのプリアンプ的に使うのも、思いっきり歪ませてあくまでエフェクターとして使うのもアリかと思います。

OCTAVE

OCTAVEは、DRYで原音、OCT1とOCT2で1オクターブ下・2オクターブ下の音量を調整できるオクターバー。
アナログなのでうまくオクターブを鳴らすにはコツがいりますし、和音も出せませんが、反応精度はなかなのものです。
下手すれば一昔前のオクターバー単体機でもこれより酷かったのでは?

CHORUS

CHORUSは、コントロールがDEPTHのみのシンプルなコーラスです。
揺れのスピードや低音域への効きがベースに丁度良い感じに設計されているようで、音程感を残しつつ、絶妙に気持ちよく揺れてくれます。
ウネウネ太くうねるコーラスではなく、キラキラ感のあるコーラスで、わりと自分好みの音でした。

初心者向けかと思いきや

総評として、「これ一台で乗り切れる局面も結構あるのでは?」と思えるぐらいには十分な水準の音を出してくれました。
特にコンプの扱いにくさは初心者向けとは言い難いのですが、むしろ色々エフェクターを使ってきた人にこそ試してみてほしい出来だと思います。
ギター用だと、VALETON以外にもMOOERやDonnerといったミニサイズエフェクターメーカーが似たような製品を出しているので、ベース用も色々選択肢が増えるといいな、と思います。

ちなみに、全部のスイッチをONにすると、「ベースシンセを再現したアナログエフェクター」系統の音になって面白いです。
(↓こちらで全部同時ONの音が聴けます)

【追記】さらに小型のDapper Bass Miniについて

フットスイッチが3つになってさらに簡略化した「Dapper Bass Mini」を触る機会がありました。
DIRTY QとOCTAVEが外され、非常にコンパクトになっています。
コーラスが2ノブになっているのもアップデートといえます。

コンプは特に改善されておらず、チューナーの表示にも慣れが必要です。
とはいえ、楽器ケースのポケットに確実に入るサイズ感は「少しでも荷物を減らしたい」という場合には大きなメリットですし、価格も安いので、エフェクティブな音が不要なのであればこちらも選択肢となるでしょう。

タイトルとURLをコピーしました